マガジン
No207;いつまでも続く美味しい暑さ
暑くて長い夏はいつまで続くのか、少しずつ日の暮れるのが早くなっても、過ごしやすい季節が来るのか不安になります。とはいえ、頂き物の梨も葡萄も、いつも以上に美味しく思うのは暑さのお陰かも知れません。
■目次 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
1 <<<<< ワンポイントクイズ
;労災保険特別加入とは
2 <<<<< 今月のお知らせ
;「加賀立国1200年」ウォーク開催のご案内
;恒例「白山手取川ジオパーク」ガイドツアー
;令和 5年度社労士制度55年無料相談会
3 <<<<< 気になるニュース
;インボイス開始の留意事項
;生成AIサービスの注意喚起
;挑戦する中小企業応援パッケージ
;令和5年度の地域別最低賃金
;職場の健康診断実施強化月間
;障害者への合理的配慮が義務化
;令和6年度入所分の就労証明書
;定期健康診断項目の見直し
;転職入職者が前職を辞めた理由
;心理的負荷による精神障害の認定基準
;「業務改善助成金」が拡充
;社員の学び学び直しの助成金
;特定技能外国人受入れ運用要領
;生成AI時代のDX推進に必要な人材
4 <<<<< 広報・リーフレット
;産業雇用安定助成金(スキルアップ支援コース)
;令和5年度エイジフレンドリー補助金
;「経営労務診断 」認証マーク制度
;有給休暇取得促進期間
;男性の育児休業取得応援セミナー
;石川県最低賃金933円
5 <<<<< お役立ちアンサー
■====== 1; ワンポイントクイズ ======================
Q:労災保険特別加入とは?
A: (答えは巻末をご覧下さい)
■====== 2; 今月のお知らせ =======================
見出しの赤い文字をクリックして関連資料をご覧ください
●「加賀立国1200年」ウォーク開催のご案内
https://r.goope.jp/labic/info/5276524
このたび、研究会のスピンアウト企画として、「加賀立国1200年」ウォークを下
記の通り開催いたします。律令時代最後の国として誕生した加賀国1200年の節目
を迎える今年は施設の整備も行われています。
日 時 令和5年9月23日(土)10時00分から12時00分ころまで
場 所 (集合 9時50分) 加賀国府ものがたり館100m先駐車場集合
案 内 辻貴弘さん
会 費 高校生以上500円~辻さんへの謝金として~
申 込 9月21日(木)迄にご連絡ください。
●「白山手取川ジオパーク」ガイドツアー
https://r.goope.jp/labic/info/5348019
日 時 令和5年10月21日(土)13時30分から15時30分ころまで
場 所 ジオパーク集合
案 内 仙名珠乃さん(ジオパーク公認ガイド)
会 費 高校生以上500円~仙名さんへの謝金として~
申 込 10月19日(木)迄にご連絡ください。
●令和 5 年度社労士制度55年無料相談会
http://blog.roamroom.net/article/190557771.html
働く人も事業主の方も「職場の悩み」「雇用の疑問」を社労士に相談してみませ
んか。予約はいりませんので、お気軽にお越しください。電話での相談も対応い
たします。
日時 令和5年12月1日(金)10時~17時
場所 金沢会場 社労士会事務局及び 5 階会議室
小松会場 こまつドーム
能登会場 珠洲商工会議所
■====== 3; 気になるニュース ======================
見出しの赤い文字をクリックして関連資料をご覧ください
★インボイス開始の留意事項を公表
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice_shinei.htm
国税庁ホームページで「「制度開始に向けて特にご留意いただきたい事項」を掲
載しました」等が公表されました。公表された「制度開始に向けて特にご留意い
ただきたい事項」は3ページのリーフレットで、その内容(主な見出し)は次の
とおりです。○登録申請期限、○インボイスの交付対象時期、○10月1日に登
録通知が未達の場合の対応、○受領したインボイスの適正性の確認。また「申請
手続」が更新され、「インボイス制度において特にご留意いただきたい事項」が
掲載されています。概要説明が修正され、「令和5年10月1日までに登録番号
が通知されない場合の売手の対応及びその場合における買手の仕入税額控除につ
いて」の説明が追加されました。
★生成AIサービスの利用に関する注意喚起
https://www.kaiketsu-j.com/compliance/5207/
個人情報保護委員会から、広報パンフレット「生成AIサービスの利用に関する注
意喚起」を掲載したとのお知らせがありました。現在、生成AIサービスが普及し、
利用者が急増しています。生成AIサービスは、誰でも手軽に使うことができ、様々
な情報を入手できるようになる一方で、気付かないうちに個人情報保護法に違反
してしまう可能性があります。このパンフレットでは、利用者(個人情報取扱事
業者及び行政機関等)にどのような規律が課されるのかなどが紹介されています。
★挑戦する中小企業応援パッケージを策定
https://www.mof.go.jp/policy/financial_system/fiscal_finance/torikumi/20230830_package.pdf
中小企業の持続的成長を支援するべく、財務省・経済産業省・金融庁が連携の上、
「挑戦する中小企業応援パッケージ」を策定しました。今後は、このパッケージ
に基づき、挑戦する中小企業を応援する施策を展開していくということです。同
パッケージにおいては、日本政策金融公庫等の資金繰り支援について、
・新型コロナ対策資本性劣後ローンの限度額を引上げの上、
申込期限を令和6年3月末まで延長
・スーパー低利・無担保融資の金利引下げ幅を縮小しつつ、
申込期限を令和6年3月末まで延長
・物価高騰対策のセーフティネット貸付における金利引下げ措置の申込期限を
令和6年3月末まで延長することとされています。
★令和5年度の地域別最低賃金の改定額を公表
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34684.html
厚生労働省は、都道府県労働局に設置されている地方最低賃金審議会が答申した
令和5年度の地域別最低賃金の改定額(以下「改定額」)を取りまとめました。
改定額及び発効予定年月日は下記のとおりです。これは、7月28日に厚生労働大
臣の諮問機関である中央最低賃金審議会が示した「令和5年度地域別最低賃金額
改定の目安について」などを参考として、各地方最低賃金審議会が調査・審議し
て答申した結果を取りまとめたものです。答申された改定額は、都道府県労働局
での関係労使からの異議申出に関する手続を経た上で、都道府県労働局長の決定
により、10月1日から10月中旬までの間に順次発効される予定です。
★9月は「職場の健康診断実施強化月間」です
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34664.html
厚生労働省では、労働安全衛生法に基づく一般定期健康診断の実施、その結果に
ついての医師の意見聴取及びその意見を踏まえた就業上の措置の実施について、
事業者の皆様に改めて徹底してもらうことを促すため、毎年9月を「職場の健康
診断実施強化月間」と位置付け、集中的・重点的に啓発を行っています。この度、
令和5年9月の強化月間のお知らせがありました。今回の強化月間の重点事項は、
「健康診断及び事後措置の実施の徹底」、「医療保険者との連携」などです。事
業者の皆様に向けて、その内容を紹介するリーフレットなどが公表されています
ので、ご確認いただくことをお勧めいたします。
★事業者による障害のある人への「合理的配慮の提供」が義務化
https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai_chirashi-r05.html
我が国では、障害のある人もない人も、互いにその人らしさを認め合いながら、
共に生きる社会(共生社会)を実現することを目指しています。「障害者差別解
消法」では、障害を理由とする「不当な差別的取扱い」を禁止し、障害のある人
から申出があった場合に「合理的配慮の提供」を求めることなどを通じて「共生
社会」を実現しようとしています。この法律(改正障害者差別解消法)が改正さ
れ、令和6年4月1日からは、事業者(個人事業主やボランティア活動をするグルー
プなども含みます)による障害のある人への「合理的配慮の提供」が義務になり
ます。
★令和6年度入所分の就労証明書について
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/e4b817c9-5282-4ccc-b0d5-ce15d7b5018c/3ceda661/20230904_policies_hoiku_30.pdf
認可保育所等の入所を申し込む際に保護者が市区町村に提出する書類で、企業で
働いている人が申し込む場合、企業の人事担当者が作成します。これまで、市区
町村ごとに異なるフォーマットが使用されていたため、書類作成が担当者の負担
となっていました。これが、様式を統一し雇用主が就労証明書を地方公共団体に
オンラインで提出することも選択できることが可能となるよう、システムを構築
するとの方針が示されました。
★「令和4年度 使用者による障害者虐待の状況等」が公表
https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/001141991.pdf
厚労省は、障害者虐待防止法28条に基づき、使用者による障害者虐待の状況や使
用者による障害者虐待があった場合にとった措置等の事項を毎年公表しています。
都道府県労働局(労働局)が把握した使用者による令和4年度の障害者虐待の状
況等が公表されました。令和4年度の調査では、通報・届出件数は前年度比で横
ばいだったものの、実際に虐待が認められた事業所、障害者数はともに増加して
います。5~29人規模の事業所での虐待が多く、全体の約半数を占めています。
★定期健康診断項目の見直し
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2210_03medical/230424/medical11_0102.pdf
どこの会社でも年に一度は定期健康診断が行われていることと思いますが、この
健康診断について、厚生労働省が検査項目を見直すことを議論します。この秋か
ら検討会を立ち上げて議論し、早ければ2025年度から検査項目を入れ替えて実施
するとされています。廃止または変更が指摘されている主な項目として○胸部X
線検査○心電図検査○空腹時血糖検査、加えた方が良いと指摘されている主な項
目○骨密度検査○月経困難症や更年期障害などが上がっています。
★入職と離職の状況と転職入職者が前職を辞めた理由
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/23-2/dl/gaikyou.pdf
人材不足のため採用に苦慮する企業も多いところですが、せっかく人を採っても、
辞めていく人が減らなければ困難な状況が変わりません。厚生労働省が公表した
「令和4年雇用動向調査結果」によれば、令和4年1年間の離職者(事業所を退
職したり、解雇された者)の数は約765万人となっています。また、年初の常用
労働者数に対する割合である離職率は15.0%となっています。
★「心理的負荷による精神障害の認定基準」改正
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34888.html
「心理的負荷による精神障害の認定基準」が改正され、精神障害・自殺事案に
ついては、これまで平成23年策定の「心理的負荷による精神障害の認定基準につ
いて」に基づき労災認定が行われていましたが、「精神障害の労災認定の基準に
関する専門検討会」(厚生労働省)は、社会情勢の変化等に鑑み最新の医学的知
見を踏まえて検討を行い、今年7月にその報告書が取りまとめられたことを受け、
1.業務による心理的負荷評価表の見直し、2.精神障害の悪化の業務起因性が
認められる範囲を見直し、3.医学意見の収集方法を効率化、について今回の改
正となりました。
★「業務改善助成金」が拡充
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001140680.pdf
8月31日から、事業場内最低賃金の引き上げを図る中小企業・小規模事業者の生
産性向上に向けた取り組みを支援するための「業務改善助成金」制度が拡充され
ています。今回の拡充においては、事業場規模50人未満の事業場が対象の期間内
に賃上げを実施した場合に限り、賃金引上げ後の申請が可能となります。対象の
期間は、令和5年4月1日から令和5年12月31日です。実施後の申請では、賃金
引上げ結果・事業実施計画の提出が求められます。賃金引上げ計画の提出は不要
です。
★社員の学び・学び直しを進める上で活用したい助成金
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html
社会が大きく変化する中で働く人の学び・学び直し(リスキリング・リカレント
学習)の必要性が高まっていることを受け、厚生労働省では、「職場における学
び・学び直し促進ガイドライン」特設サイトを開設し、公的支援策や取組みのポ
イント、企業事例などを紹介しています。企業の担当者に向けて、なぜ、「学び・
学び直し」が重要なのか、社員にその重要性をどのように説明したらよいのかの
アドバイスなども掲載されており、参考になると思われます。
★特定技能外国人受入れに関する運用要領の一部改正
https://www.moj.go.jp/isa/content/001386304.pdf
出入国在留管理庁は、特定技能外国人の受入れに関する運用要領を一部改正し、
特定技能外国人にとって有利な労働条件に変更する場合の届出を不要とする取扱
いを開始しました。これまでは特定技能雇用契約書の賃金欄に変更が生じた場合
は、賃金の引上げ・引下げのいずれの場合も原則として届出を必要としていまし
た。
★「生成AI時代のDX推進に必要な人材・スキルの考え方」の議論
https://www.meti.go.jp/press/2023/08/20230807001/20230807001.html
経済産業省は「デジタル時代の人材政策に関する検討会」において、「生成AI
時代のDX推進に必要な人材・スキルの考え方」を公表しました。検討会では、
生成AIを適切かつ積極的に利用する人材・スキルの在り方について議論され、
現時点でのとるべき対応として、1.生成AIが社会にもたらすインパクト、
2.生成AIがデジタル人材育成やスキルに及ぼす影響、3.生成AI時代の
DX推進に必要な人材・スキル(リテラシーレベル)の考え方、の3つが挙げ
られています。
■====== 4; 広報・リーフレット ======================
見出しの赤い文字をクリックして関連資料をご覧ください
◆産業雇用安定助成金(スキルアップ支援コース)
http://blog.roamroom.net/article/190518492.html
労働者のスキルアップを在籍型出向により行い、労働者の賃金を上昇させた出向
元事業者に対して、その出向に要した賃金や経費の一部が助成されます。
◆令和5年度エイジフレンドリー補助金
http://blog.roamroom.net/article/190535905.html
エイジフレンドリー補助金は、高齢者を含む労働者が安心して安全に働くことが
できるよう、中小企業事業者による高年齢労働者の労働災害防止対策やコラボヘ
ルス等の労働者の健康保持増進のための取組に対して補助を行うものです。「高
年齢労働者の労働災害防止コース」では、高年齢労働者が安全に働けるよう、高
年齢労働者にとって危険な場所や負担の大きい作業を解消する取組等に対して、
補助を行います。「コラボヘルスコース」では、コラボヘルス等の労働者の健康
保持増進のための取組に対して、補助を行います。
◆「経営労務診断」認証マーク制度
http://blog.roamroom.net/article/190549563.html
労働社会保険諸法令の遵守状況や職場環境改善の取組み、企業経営の健全化の取
組みを社労士が毎年確認診断し、その認証結果を全国社会保険労務士会連合会が
運営するウェブサイトに掲載します。「人を大切にする企業」であることを認証
マークによりPRできます。
◆有給休暇取得促進期間
http://blog.roamroom.net/article/190530864.html
年次有給休暇の計画的付与制度の導入により、休暇取得の確実性が高まり計画的
な業務運営に役立ちます。個人別付与方式を活用すれば、休暇の分散化にもつな
がります。
◆男性の育児休業取得応援セミナー
http://blog.roamroom.net/article/190553487.html
男性の育児休業取得促進に向けた具体的な課題解決にむけて、グループワークに
よる講師や他の参加者の方との意見交換から課題を整理し皆さんで解決策を考え
ます。
◆石川県最低賃金933円
http://blog.roamroom.net/article/190555504.html
最低賃金より低い賃金で労働者を使用することはできません。
○最低賃金は、パート・アルバイト等雇用形態に関係なく適用されます。
○また、労使が最低賃金未満で働くことに合意していたとしても無効となり、
適用される最低賃金額で労働契約したものとみなされます。
■====== 5; お役立ちアンサー ======================
労働保険の特別加入
労災保険については、労災法第3条において「この法律においては、労働者を使用する事業を適用事業とする」とし、同法第3条の2で「業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に関して保険給付を行う」とされているので、事業主は本来、労災法の適用からは外れています。しかし、これらの事業主の中でも業務の実態・災害の発生状況などから見て労働者に準じて労災法で保護するにふさわしい者もいるので、その者に対しては特別加入という制度が設けられています。特別加入の種類は1.中小事業主、2.一人親方、3.海外派遣者の三種類があり、今回の相談者は1のケースにあてはまると考えられます。しかし、全ての中小事業主が特別加入できるというわけでなく、雇用する労働者において労働保険が成立しており、労働保険事務組合に労働保険事務を委託し、次の労働者数以下の事業主に限られます。
業 種 労働者数
金融業・保険業・不動産業・小売業 50 人以下
サービス業・卸売業 100 人以下
上記以外の業種 300 人以下
以上のような基準を満たし、特別加入が承認されれば、ご質問の場合の事業主は労災に関しては労働者と同様に保険給付を受けることができます。ただし、事業主の立場において行われる業務等保険給付の対象とならない場合もありますので、注意が必要です。