スモールトーク
ずっとガラパゴスな毎日
非関税障壁の一つに軽自動車規格の存在が挙げられているようです。確かに、景気が低迷している中で税金や保険料が割安な軽自動車は経済性から考えて有り難いものですし、普通自動車と比べて軽自動車の販売は悪くありません。私が普段の使い方で乗ることを考えても、頻繁に高速道路を走ることはなく、いつも長距離を走るわけでもなく、多くの人や荷物を運ぶこともなく、普通自動車か小型自動車が一台あればもう一台は軽自動車で十分に間に合います。駐車スペースを考えると軽自動車の方が無理をしなくてよく気が楽という面もあります。昨年は実際に車両を購入するにあたって、狭い場所での取り回しの良さと雪道や悪路での走破性から、実質はツーシーターに近いマニュアル5速で四輪駆動の軽自動車を選びました。気候や交通事情から大きな車では不便を感じるからです。ハイブリッドでもなくEVでもなく、ターボチャージャーがついてエコとは縁のない車なのでエコカーとしての減税も補助もなく、それでも今回はGMもクライスラーもフォードも比較の対象にはなりません。道路が少し広くなった分だけ車が大きくなったり、本棚を少し大きくしたら紙の規格が大きくなったり、そのうち在来線の軌道の幅も拡げる時期が来るのかもしれません。どうやら、私の生活はかなりガラパゴス化しているようだと自覚しました。これは進化なのか適応なのか、退化なのか停滞なのか、自分では分りません。
それ以上に迷うのは携帯電話です。スマートフォンが当たり前になってきて、半年ほど前からガラパゴス携帯からスマートフォンへの買い替えを勧められています。これまで、添付文書が多いためメールを設定していなかった通称パカパカのガラ携では通話だけと割り切っていたところ、スマホにWiFi環境を整備することでPC並にネットが使えるというところで考えてしまいました。むしろクラウドでウエブメールなど利用することになると、電話とタブレットと両方を持たないと使い勝手が悪いようにも思います。それなら、電車や航空機での出張が多いわけでもなく屋外で頻繁にメールチェックする必要があるわけでもなく、ツールが一つ増える煩わしさを許容すればガラパゴス携帯とアイポッドを併用して何とか対応できるというところへ辿り着きました。これには想定外の副産物もあって、アイポッドを車のオーディオに接続するとポッドキャストを聴くことができるので、意外なところから思わぬアイデアを貰うことができることも分りました。小さな壺の中での進化は限界も明らかで、ガラパゴス化はより深化してしまったようです。
2012年3月3日