スモールトーク

セミナー生成AI活用レジュメ


 これまで十数年に亘り新入社員研修や従業員研修を開催していたことから、小松商工会議所さんからのお声掛けがあって、初めて「外国人材活用活躍セミナー」を企画する機会を頂きました。外国人雇用をテーマに三時間を充実させる話を一人でこなすのは難しく、しかし先を考えると避けてはいけない大事なテーマであり、迷いながらも大体のイメージは見えていたので引き受けることにしました。とにかく、自分一人では手の届かない領域だというのは明確で、技能実習の管理団体や外国人相手の日本語講師の人に助けてもらうという構想で、同業の社会保険労務士やかつての職場の同僚などに依頼して講師が決まりました。まず、セミナー企画の関心は現行「技能実習」から移行する新たな「育成就労」制度であり、更には家族滞在まで見据えた「特定技能」レベルの外国人の獲得定着と考え、社会保険労務士・行政書士であり金沢の管理団体の代表でもある新保則人さんに相談して、国内にいる時期が限られる条件を付けて快諾して頂きました。そして、技能実習生受け入れの成否のカギが日本語能力と通訳の質によるということを聴いているので、内灘で日本語講師をしている滝山瑞代さんにお願いしたところ、それなら小松にいるグラッシ徳子さんを紹介したいと連絡を受け、小松国際交流協会を訪ねてここで日本語講師をされているグラッシさんに引き受けてもらう事ができました。限られた時間のなか、お二人には豊富な経験も交えてリアリティのある講義を聞かせてもらいました。そして、私自身もセミナーの入り口の話をしなくてはならないので、基本的な法律適用は日本人労働者と変わらないこと、外国人には入管法や実習法による制限があること、日本語能力やキャリア形成など長期雇用を見据えた社内体制作りで差がでること、などをレジュメに盛り込みました。実は、レジュメを作った直後に「生成AI活用」セミナーを受講し、その事例の一つがセミナーのレジュメ生成だったのが面白く、自分の考えたレジュメとAIが作ったレジュメを見比べてみました。「外国人材活用活躍セミナー」「外国人雇用に向けた企業の基本的対応」がテーマのレジュメ作成を訊ねると、MSのCopilotは「セミナーの目的と概要」「セミナーの内容」「実務的なアドバイス」「参考資料とリソース」「まとめと次のステップ」と返し、図や表を使って視覚的に理解しやすくすることも勧めてきました。生成AIはアイデアを出したり視点を整理したり表現を変えたりするのが得意なのだそうで、使い方が分かるともっと効率よく面白い仕事ができることが分かりました。意外にも生成AIは計算業務や長文作成は苦手ということで、正確な情報を入手するより情報発信のサポートに利用するのが上手な使い方のようです。質問のポイントとして「立場」を入れて尋ねることが大事で、「優秀な社会保険労務士」としての回答を求めると立場が分からない場合と回答のレベルが変わるそうです。自分のレジュメと比べてみると、成功事例や失敗事例から具体的取り組みを学ぶという考えが入っていて、それなりに「使える」という感じです。自分のレジュメを全部読み込ませてアドバイスを求めるという使い方なら、今の自分にも無料の生成AIで簡単にできるので、これから時間のあるときに試してみようかと考えています。