スモールトーク
チャイナパンデミック
雨の合間の休日の夕方、風は冷たくても少しずつ日が長くなってきたので、金沢にある尾山神社に立ち寄り、これまでゆっくりと歩くことのなかった境内を回ってみました。マスクをした人達が池の周りで話す声が聞こえました。中国語のようです。春節で日本へ旅行に来た観光客が金沢まで足を延ばしたのでしょうか。福と金と富で縁起を担ぎ、福井市、金沢市、富山市、は中国人観光客に人気が高いとのことです。今年の正月も多くの人が日本を訪れ、金沢にも沢山の人たちが来ていることと思います。ただ、残念なことに、冬の北陸のセールスポイントになるはずの雪が降らず全く積もっていないので、雪を期待したリピーターにはもの足りない風景だったかもしれません。もう一つ残念なのは、武漢で感染力の強い新型肺炎が発生し移動に制限を受ける人が大勢いること、日本に入国した後も潜伏期の新型肺炎患者がウイルスを排出し続けている危険があること、それにともない無断でキャンセルする人がいることなど、日本人に不安を抱かせる事案が出ていることです。もともと、インフルエンザが流行る季節なので、マスクをしている人が多いのは当たり前なのですが、言葉の通じない人たちがマスクをしていると、こちらの警戒レベルがいつの間にか上昇し、なんとはなしに距離を置くようになってしまいました。しかも、発生源である武漢からの情報が制限されているのか、はじめのうち正確な情報がないため人ヒト感染がなくあまり危険性が高くない肺炎のように発信し、患者数が増えるにしたがって次第に感染力が高まっていくように情報管理がなされているのは、春節を乗り切ろうというWHOの仕業なのか共産党の配慮なのか、見事な演出の手口にも見えます。何年か前ですが、BCP(事業継続計画;Business Continuity Planning)をテーマに研修を企画する機会を戴き、その中に地震など自然災害を前提としたBCPと並んでインフルエンザなど感染症も対象としたBCPをテーマにしたことがありました。意外と難しいのが、感染症と疑われる従業員を帰宅させたり休ませたりすることです。濃厚接触と表現される同居の親族の罹患も同様です。自分から病気を理由に欠勤するのは自己の都合ですが、たとえ病気でも出勤を望んでいるところを拒絶すると会社の指示による休業と受け止められかねません。法令で明確に就業が禁じられている病気ならば就労を拒否して問題ありません。新型インフルエンザや中国式肺炎が法令でどんな扱いなのか注意して見ていく必要がありそうです。
2020年1月10日