スモールトーク

ビル取り壊し立ち退き移転

 事務所開業以来ずっと長くお世話になったダイイチビルが売却されて取り壊されることになり、このビルのご縁でお付き合い頂いた入居の皆さんとともに私達の事務所も立ち退き移転することになりました。もともとが賃貸目的でなくオーナーの自社ビルとして建てられたエレベーターのない5階建ての古いビルということで、情報セキュリティ上も防災上も多くの問題を抱えていることは聞いていました。ただ、何年か先に退去されたとはいえシステム開発や人材派遣に関わる企業の企画によるインキュベート施設として整備された経緯もあって、ミーティングルームやIT設備などは外見よりも遥かに使い勝手がよくて出入りする人達も前向きで活気に溢れてお互いに刺激し合うことのできる特異な磁場を持つ空間が形成されていました。事務所の厳しい運営面からはせめて1年か2年の猶予があればというところで、自ら発展し新規に求めて準備をしたのではなく立ち退きという受身の移転ではありますが、既に親鳥が巣から離れてしまったところにタイミングよく飛び立つチャンスを与えられたと思えば、今回の立ち退きを新たな業務を展開する一つの機会だと積極的に受け止めることができます。
 このような受身の事情からスタートしたため新事務所を探すにもイメージを絞り切れず、立地も面積も設備もほとんど何も条件を設定することができず、それでも空き事務所を見せてもらうと何か違和感だけが際立つという気難しい物件探しでした。空き部屋の目立つ小松市内でしたが、部屋数が多くて薄汚いビルや駐車区画が狭くタバコ臭いビルなどは別としても、不思議と階段が急勾配で高齢者・障害者には不向きだったり、豪華で高額な内装を施してあっても撤去・改装が必要だったり、何より家賃が金沢並み東京都内・阪神方面を上回るというのは驚きました。もたつきながらも、不動産屋さんのお蔭で仮事務所として何とか期限内には移転先が落ち着き、最小限の荷物だけ持ち出して立ち退きは無事に終えました。新事務所は小松合同庁舎・小松駅に近く分り易い場所になりました。まだ什器も揃わず不十分な体制ですが、7月の半ば過ぎまでには固めるつもりをしています。お近くへお越しの際は是非ともお立ち寄り下さいますよう、スタッフ一同、お待ちいたしております。

2012年7月5日