スモールトーク

マイ年金ブーム

 働き方改革をテーマにしたセミナーが各地で開催されています。制定から70年を経過した労働基準法改正の大改正を伴う改革ですので、行政も企業も見過ごすことのできない制度変更が多く盛り込まれていて、聞き逃すわけにいかないセミナーや説明会が沢山あります。仕事がら、避けて通る訳にはいかないと、私達も二年前から働き方改革をテーマにした講座を開催しています。小松駅前のコミュニティサロンでワークショップスタイルのセミナーを企画したところ、社会保険労務士・キャリアコンサルタント・税理士の方を中心に、延べ数十人の方に受講して頂きました。これと並んで、私の周りでは、昨年の秋ごろから年金を話題にするセミナーも行われています。年金については、制度改正から少しずつ時間が経過していく中で、人生100年時代における日本の年金制度の仕組みを落ち着いて見直し、年金破綻を煽るガセネタと年金数理に基づくリバランス論とをきちんと整理して理解しようということのようです。問題が何処に在るのか明確にしないまま、年金を巡る最低最悪の想定を前提にしたいわゆる「故意のから騒ぎ」を続ける空気をそろそろ鎮めたいのだと思います。年金の問題は、年金数理を背景にしたテクニカルな領域だけでなく、社会政策に絡むポリティカルな興味が湧く分野であり、何よりもひとり一人が自分自身の損得に関わる具体的な課題を抱えるところに侮れない面白さがあります。このタイミングで新聞社OBの先輩から中断していた「文化教室」の再開についてお誘いを受けました。有料で年金の話を聴く人がいるか不安なのですが、選択肢の拡がった年金商品と制度改革が進む公的年金の組み立てを考えるとき、社会保険労務士が講師となって今の年金の話を聴いてもらうことの意義は大きく、年金を専門にする社会保険労務士の方々から協力を得ながら開催に踏み切りました。講師のおひとりの命名により「人生100年時代の年金戦略講座~選択次第で年金額は大違い!」、週末土曜日の午前中に開催します。僅か3回だけの連続講座なので、受講者の方には受講料以上のものを持ち帰って頂きたいとの想いで、各講師とも、分り易くポイントを絞った話となるよう準備を進めています。

2020年1月10日