スモールトーク

ワークライフバランスの相乗効果

雇用確保と人材活用を基調とした石川県社会保険労務士会小松支部のセミナーは“ワークライフバランスと企業の経営戦略”が今年のテーマに決まりました。昨年は「財団法人いしかわ子育て支援財団」から“ワークライフバランス推進員”の委嘱も受けました。これは、地域の社会保険労務士から選任されたもので、業務内容は「一般事業主行動計画策定のための企業訪問」とされています。仕事と家庭の両立を支援する一般事業主行動計画の策定届出の義務は、次世代育成支援対策推進法に基づき、平成23年4月から従業員101人以上の企業にまで拡大され100人以下の企業は努力義務となります。石川県では「いしかわ子ども総合条例」で従業員50人~99人の企業に対して23年4月からの策定を積極的努力義務としています。この時期を控えて、ワークライフバランスに関する専門知識を有する社会保険労務士が対象企業を戸別訪問して策定のアドバイスを行い、ワークライフバランスの理解と一般事業主行動計画策定を推進することになったものです。
 ワークライフバランスの考え方は子育てに限ったものでなく、仕事と生活の両方が充実することで人材確保・生産性向上・自己啓発など更なる相乗的効果を発現させることが狙いです。少子化による社会構造やライフスタイルの変化を背景にして、企業のワークライフバランスはコストとしてではなく、企業の将来に向けてのハイリターンを見込んだ投資として戦略的に取り組む姿勢が期待されています。今回のセミナーは福利厚生施策に留まらず企業戦略の策定の材料として有意義なものと考えています。多数のご参加をお待ちしています。 

2011年2月6日