スモールトーク
一向一揆は尾根伝い
気温の緩んだ休日に鳥越まで車を走らせました。路面は除雪されているものの、手取川を遡ると次第に周囲の積雪が多くなってきました。出発するときは途中どこかで散歩しようと思っていたのですが、駐車スペースはどこも雪で埋まり、早めに昼食をとることに決まりました。二月ほど前に通ったときに新蕎麦まつりをやっていて、このときは冷たいおろし蕎麦が美味しかったのですが、今回は暖かいものをということでメニューから“一揆そば”と“一向なべ”を選びました。ちょっと多めに唐辛子をかけた熱い蕎麦で気合を入れた後は、一向一揆最後の砦“鳥越城”のふもとを通って屋根に雪を残す鶴来の町を眺めながらの帰り道でした。加賀百万石の歴史の下に埋め込まれた一向一揆百年の盛衰は、尾山御坊の上に金沢城が築かれているように、雪が融けても簡単に私たちの目の前に顕われるものではないようです。
2009年2月8日