スモールトーク

今年はずっと春休み

 発生源の中国湖北省武漢では規制が緩和され終息の兆しも窺えるようですが、すでにWHOはパンデミックを宣言し、ヨーロッパでも北アメリカでもチャイニーズコロナの感染は爆発的に拡大してしまいました。今のところ日本国内で日常生活に戒厳令のような行動制限は課されていないものの、出張制限や会合中止を指示する企業が続出して南加賀の温泉地では観光旅館やホテルで予約キャンセルが激増しています。関連の販売店・飲食店やバス会社・運転代行などでもそれ以上に売り上げは落ち込み、地域の不安感は武漢ウイルスを忘れるほどのものがあります。公立学校が休校するなか、私たちの事務所でも会合などへの参加を控えて、関与先への訪問や外出は玄関先で済ますように心掛けていますが、電話やFAX・メールだけできちんとコミュニケーションをとることの難しさを感じることになりました。むしろ、この事態に政府として雇用調整助成金の特例的な運用で対応することを打ち出しており、私たちが支援のため活動すべき機会も増え、感染回避と支援充実の板挟みでこれまでになく難しい局面に立ち会う時期に来ています。地域においても国内においても早い時期に感染が終息に向かうことを期待しながら、今のところの対応として私たちができるのは「密室」「密集」「密接」が同時に重なることを避けるよりなさそうです。具体的には、「密室」を回避するため換気を怠らないこと、「密集」を回避するため大人数の会合や集会に参加しないこと、「密接」を回避するためマスクを着用せずに長時間の対面対話会食しないこと、ということになります。ただ、この対策は感染予防ではなくクラスター(患者集団)の発生予防策のようです。おそらく、感染が散発的でリンクを追跡できるうちは封じ込めができるとの考えで、クラスターが断続的に多発してしまうとオーバーシュート(爆発的患者急増)が起きて制御不能に陥るので、その手前で潰すのが狙いでしょうか。できるだけ日常の生活と業務活動を継続しながら感染により周囲に迷惑を掛けないための妥協点として、一人ひとりが感染のリスクを負いつつも感染バリヤーとして機能する三密主義に従うことで当面の危機に立ち向かいたいと思います。もとより助成金業務を前面に出す事務所ではありませんが、まずは日常の業務を怠らず、ご相談いただければ助成金など支援が必要な方には出来る限りの対応をいたします。

2020年3月29日