スモールトーク
今年も草むしりの夏がきた
親の家の草むしりをしながらいつも思うのは、花や野菜を植えればその分だけ草むしりする面積が少なくなるだろうということです。何もしなくても草がこれだけ大きく育つのだから、ちゃんとした野菜の苗や花の苗を植えればもっと大きくなると期待してしまいます。実は、ネギやピーマンなら手入れが楽で初めてでも簡単に作ることができると言われ、苗を植えたことはあるのですが上手くいきませんでした。親が住んでいた時は仕事に出る途中に立ち寄ることができたので、同じように少し早めに家を出て水遣りくらいはできるだろうと考え、何度か回り道をしてみたものの思いのほか時間を取られてしまい中途半端になってしまいました。ゴム長に履き替えて水道の蛇口にホースをつなぎ、あとは苗に水を掛けたら仕事場に向かえばそれでいいつもりでした。何度かやってみると天気は予報通りの訳がなく、しばらく見ないうちに枯れてしまったり根本の土が流れてしまったり、古くなったホースに穴が開いて水が漏れて自分の服を濡らしてしまったり、朝から暑い日には庭木にも水を遣っているうち時間が掛かってしまったり、当たり前に時間を使わないとできないことだと分りました。そもそもその前のこととして、苗や芋を買って来て植えるにしても、種子を蒔いて初めから育てるにしても、まずは場所の準備をしてからでないといけないのに、苗を買って来てから草叢を耕して穴の中に苗を埋めるというのは無謀なことだったのです。今度こそはと思い、今年も無理かと諦め、それでも何とか出来ると考えているのは季節ごとの作業が決まっているようなので、年間の土地利用計画を作ってしまって、どの季節に何が採れるのか確かめて、苗を買う前に求める肥料など用意して植え付けの場所を作り、面倒でも品種ごとの手入れの時期を計画表に組み込めば、素人なりに作業日程を組み立てられるからです。何を植えるといいのか考えるのも面倒で、ナスにトマトにピーマンなどと実がなる頃になって思いつくものを並べてみたら、どうやら全て茄子科の植物ということで連作障害を起こし易く、これらの植え付け場所を覚えておかないと次の植え付けに悪影響を及ぼすそうで、始める前から一筋縄ではいかないことを思い知らされて、今年もまた手を付けずに草むしりだけの夏を迎えることになりました。
2021年6月28日