スモールトーク

加賀まるイモのお好み焼き

 初めての積雪の日に研究会メンバーの懇親会としてお好み焼きパーティーを行ないました。能美市特産の加賀丸芋と豚肉を使ったものです。地元のシルバー人材センターのお世話をしている橋本先生の企画によるもので、丸イモはシルバーの人達が作ったものです。丸イモは特産品とはいいながらも、とても手間のかかる作物で地元農家の生産が伸びず、橋本先生がシルバー人材の人達を指導して休耕田に丸イモを栽培する事業を始めたのだそうです。元々が扇状地の特産品として土地に合った作物であることや、土壌に負担のかかる作物のため連作が難しく休耕田を利用できることが好都合なこと、時間のゆとりがあって手間のかかる作業も厭うことのないシルバー人材の人達が仕事を求めていたことで、3年ほどの間で倍々の生産というお話でした。ただ、収穫は地面の中のイモを掘り出す作業であるため形の悪いものが混じることと、不慣れなシルバー人材の人達による掘り出しでキズ物が発生することがあり、いわゆるクズイモが出てしまうのだそうです。クズとはいっても味や品質について劣るところはなく、これを摩り下ろしてお好み焼きにしようということだったのです。地元養豚場の豚肉だけでも焼肉パーティーができるほどたっぷりと用意していただき、この脂だけでホットプレートは準備が完了してしまいました。丸イモだけで小麦粉なしのお好み焼きは少し生まの風味を残したほうが美味しいとのことでかなり早いペースでどんどんと焼き上がり、橋本先生の奥様のお料理も沢山ご馳走になったので僅かの間にお腹がいっぱいになってしまいました。この日はアルコール抜きの懇親会でしたが、丸イモを材料にした焼酎も開発されて好評な様子で、今度はこれも試してみなくてはなりません。帰りには雪で味が一層よくなった大根をお土産にいただきました。

2009年12月29日