スモールトーク
手取川大洪水
防災をテーマにしたセミナー開催の案内があり、能登半島沖地震からあまり日も経っておらず、一度はちゃんと考えておくべきかと思って受講してきました。期待したのとはかなり違った内容で火災現場の防災対策マニュアル作成に関する話がメインでしたが、水害現場の報道映像が流されるのを見ながら子供の頃に親や年寄りから聞かされた手取川大洪水の話を思い出しました。
扇状地の南寄りに流れを定めた手取川が降り続く雨に耐え切れず氾濫したのは昭和9年7月のことだそうです。私の母から伝え聞くところでは、祖母の実家で働いていた織工の中には自宅に残る親や子供が心配で様子を見に帰ったまま戻らなかった人がいたとのことです。誰々は屋根の上、誰々は流木に、それを最後に見たのは誰某だったと、雨が続くと今でも母は語り始めます。そして、その当時に水の漬いた地区が宅地に造成され家が建てられることにはどうしても納得がいかないようです。
2007年7月3日