スモールトーク

朝令暮改のサポート業務

 中国湖北省武漢を発生源とする新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大は、当初のWHOによる発表ではSARSよりも感染力が弱く致死率も低くてさほどの警戒を要しないかのような印象を受けてしまい、気がつけば無症状のままヒトからヒトに感染するパンデミックとされて日本中世界中がとんでもなく大変なことになってしまいました。緊急事態宣言が発令される前の石川県では観光客ウエルカムの態度だったせいか花見の始まる時期にはまだ人出も多く、金沢市や隣接の市町での感染率が全国トップレベルとなり極めて危険な状況に陥っています。私どもの事務所では密室・密集・密接の三密のリスクを避けながらも給料計算など先延ばしのできない業務を抱えて従業員の雇用確保に向けた相談にも対応を求められていることから、感染防止のためにスタッフの休業やテレワークへの移行を試行的に実施しながらも積極的に取り組むまでには至っていません。むしろ、雇用調整助成金など制度的に急激な改変がなされている領域に於いてできる限りのサポートをすることが私どもの役割と考えて、電話やメールがメインになることと思いますが、制約は多くなっても業務は継続するつもりでこの困難な局面に対応していきます。うがい・手洗い・消毒などを心がけて私ども自身が感染しないことは勿論のこと、それ以上に、周囲の方々に決して感染させないことが求められています。いま置かれた立場を考えお互いに意識を高めながら目の前の難局を乗り切っていきたいと思います。
 例年であれば3月から4月にかけては人の異動が多くそれに伴う付帯的な業務が雑然と発生する時期であり、また5月6月は労働保険料の年度更新手続や社会保険料の定時決定算定基礎届手続のための準備作業が輻輳する時期となり、さらに賃金改定作業・賞与試算作業や住民税特別徴収事務なども重なってきます。ここにコロナ対応で手続的に簡素化された雇用調整助成金が乗ってくるというのが私どもの立場です。簡素化されたとはいえ、面倒でも基本的な確認資料の準備整理は各事業所で進めるよりないことで、私どもができるのは書類の作成ということになってしまいます。休業手当金の一部補填という性格の助成金を受け取っても、それを私どもへの支払いに充ててしまっては価値が半減してしまいますので、この助成金に関して私どもは情報提供と相談に重点を置いて、助成金受給のために分かり易く間違いのない給料計算をすることで事業所の皆さんをサポートしていきたいと考えています。もちろん、労働局が混雑して電話も通じない状況も承知していますので、どうしても書類の作成・提出が負担となる場合はその旨をご相談いただければきちんと対応いたします。

2020年4月28日