スモールトーク
本物のビール
近くにありながら暫らく立ち寄る機会のなかったキリンビアパーク北陸へ二度目の工場見学に行ってきました。手取川扇状地の豊富な伏流水を使うキリンとして日本海側唯一のビール工場ということでしたが、操業開始から20年も経たないうちに突然の工場閉鎖が決まり、地元の一番搾りファンとしてとても残念で寂しく思います。「ドライ」やら「オフ」やらが増え「フツー」のビールが人気を落として簡単に飲めなくなり、この工場でもビールだけでなく発泡酒や第三麦酒を生産していたようです。見学の際の工場内試飲もこの種の合成酒で、アルコール度を高めて冷やして飲むので暑い夏の季節にはそれなりの飲み応えがありますが、もしかしたらチューハイでもチューニング次第ではこんな感じにできないかと考えてしまいます。
工場が閉鎖されれば当然に製造も中止され一番搾りは滋賀県の工場で生産されたものが石川県をカバーする計画だそうです。本物のビールを注文しても「ドライ」が出てくる時代ですが、琵琶湖の水からできた一番搾りを選ぶかモルツかエビスに乗り換えるか、たまに日本海ビールもいいかと余計なことを考えています。工場見学の後は併設のビアレストランでバーベキューでしたが、この日は近所の町内会ご一行が懇親会のためほぼ満席の状態になりました。地元の工場と思い町内を挙げて応援しても、なんの予兆もなく鮮やかに閉鎖を実行するグローバル企業の身のこなしも見てきました。
2010年8月2日