スモールトーク

無料クラウドは霧の中

いつもバッグに放り込んでメモ代わりに使っていたUSBメモリが満杯になってしまいました。とりあえず、もう一つ容量の大きめのメモリも一緒に持ち歩くことにしたのですが、余計なことをしなくてももっと便利な方法のあることが分りました。エバーノートとかシュガーシンクとかいわゆる「クラウド」なのですが、ネット上にデータやイメージを丸ごと保存できて、ネットにさえつながれば離れたコンピューターからもいつでもアクセスできる仕組みになっているので、実際にはスマートフォンやネットブックからもアクセス可能になり、出先は勿論のこと使い方によっては屋外でも利用できるという想像以上に便利なもののようです。私の場合は無料ということで試しに導入した段階で、まだ今のところ事務所と自宅ぐらいでの利用しか考えておらず、本来の使い方からは程遠いレベルということになります。
 まずは「エバーノートEverNote」から使ってみました。名前の通りノート代わりに使うことができそうです。聞いたことや思いついたことをメモしておくノートとして、上手に使えば後で整理するのが便利なように“タグ”も準備されています。画像も簡単に入れることができるのは紙のノートでは真似できないところで、ネットなどから雑多な資料を一時的に集めておくには手間もかからず使い勝手のいいものでした。一方、文字のフォントなどはうまく再現できないことが多いようで、これはノートとして使うならその性格上から当然かも知れません。次に試したのは「シュガーシンクSugarSync」です。こちらは同期型オンラインストレージというキャッチコピーがついていて、ネット上のUSBという感覚で使えばいいようです。私の感覚ではノートが素材としてのメモならこちらは企画書案くらいの半製品レベルの保管に向くように思います。ただ不思議なのは、無料でも最大容量5ギガまで使えるとのことだったので、1ギガもないUSBから気楽にデータを落としているうちに半分以上も埋まってしまいました。やはり、画像などは最小限に留めておくべきもののようです。
 WiFiに接続できる環境ならiPodでもアクセスができて、どちらも確かに便利なものですし費用もかけずにある程度まで利用できました。ここまで便利になると逆に心配なのがセキュリティです。これに限らずIDとパスワードが破られるとどうしようもないので、仕事に関することは、まだまだ簡単に重要事項・秘密事項をクラウドに任せる訳にはいかない段階だと考えています。電子申請や電子納付などe-Gaveが進み、近い時期にはこのようなサービスを有料で利用するのが当然ということにもなりそうです。便利さが進み過ぎて不都合が増えないことを期待しています。

2011年12月4日