スモールトーク

生活環境が寒冷化

 冬の用意をしなくてはならない時期なのに、今年はいつもより準備が遅れています。普段の年ならアラレや時雨れの始まる季節ですが、小春の日には事務所の窓から白山の冠雪を眺める長閑さで、気温は下がってもまだ平地では雨になって降ってくるようです。地球の温暖化が問題にされて30年ほど経つのでしょうか、或いはもっとかも知れません。確かに、豪雪の年を除くと、冬の積雪は少なくなったと感じます。夏の暑さはエアコン次第という感じですが、アスファルトの照り返しは厳しくなった気がします。春や秋の過ごし易い気候の日は少なくなったかもしれません。でも、寒がりにとって「温暖化」はマイナス評価とはなりません。作物が良く育つ夏と、冷え込まず過ごし易い冬は、有り難いことです。ところが、世界的な気候変動と地球温暖化は人の暮らしにも重大な問題を引き起こし、海氷面積が減って海面水位は上昇し広範囲にわたる熱波や大雨・干ばつの増加などをともなって水資源や農作物など自然生態系や人間社会にすでにその影響が現れ、将来、水、食糧、沿岸域、健康などでより深刻な影響が生じると考えられているそうです。台風の進路や海流がどれほど影響を受けるのか分りませんが、今年の台風が大きく強かったため大きな災害をもたらしたことは温暖化と関係づけられています。 
 地球温暖化の原因は、人間活動による二酸化炭素・メタン・フロンなど温室効果ガスの増加である可能性が高いとされ、産業革命の開始以降の化石燃料の使用や大気中の二酸化炭素吸収源である森林の減少などによるものと考えられています。地球温暖化の進行を抑えるためには温室効果ガスの排出をできるだけ削減しなくてはならないと、1997年の京都議定書、2015年のパリ協定、など国際的な取り組みがなされています。ガソリン車でほどほどの距離を通勤しヒーターがないと活動量が極端に落ちる寒がりには厳しい方向に向かいそうです。本気で自転車を整備して密かにヒートテックのインナーを着込むべき秋だったかも知れません。

2019年12月10日