スモールトーク
遅れて始めたリモート研修
長く話をしないと脳や声帯が衰えて、声を出しにくくなるどころか会話にも支障をきたすようになるそうです。声帯が委縮し、活舌が悪くなり、脳の働きが鈍り、終には心も体も不健康になるということで、スマホやパソコンに浸りきった生活に改善を促されていましたが、これは話すことも仕事の一つと考えている者にとって、話す場がなくなることは仕事がなくなるだけでなく仕事をするための能力も消えてしまうことになります。今年は春先からコロナ感染防止対策として多くの研修会が中止になったり無期限で延期されたり、しばらく人に会う機会もなくなるくらいに研修や会議ができなくなってしまいました。事務所では訳の分からない助成金や補助金に追われているうち、気が付けば次第にウエブを使ったセミナーや会議が企画されるようになり、Skypeも使いこなせないときにZOOMやらvCUBEやらいろいろなウエビナーシステムが出まわって、いつの間にかオンラインセミナーが当たり前になっていました。セミナーを受講するだけなら、通信機能が備わったノートパソコンを一定水準のネット環境に置くだけで、時間さえ確保すれば何とか受講できることが分かりました。ところが、講師を務めるとなるとそうはいきません。私どものような小さな事務所で専用の個室を持たないところから音声と画像を発信しようとすると、スタジオとまではいかなくても周囲の音や映像が入り込まない程度に落ち着いたスペースを確保することが難しいのです。ウエブ会議も同じことで、来客の話し声や電話の着信音など事務所の隅で会議に参加していると色んな音を拾いますし、時には背景に事務所のスタッフが映り込んだりして落ち着きません。実は、外部の快適な環境の会場でウエブセミナーを発信する機会を戴き、便利さを実感したのですが、この時は先方の音声が全く入ってこなくて、こちらが一方的に喋り捲るという結果に終わりました。ツールというよりノウハウの問題と考えるべきことで、私どもの事務所として経験を重ね課題を解決していく必要がありそうです。
2020年12月1日