スモールトーク

飲酒運転アリバイ工作

少し遅めの花も散り、この季節、葉桜が見頃になると海辺や庭先などあちこちでバーベキューが始まります。家では煙が出て大変な網焼きも、戸外に出てしまえば煙を気にせず気楽にできます。網や鉄板の貸し出しは勿論のこと、近頃のバーベキュー施設は多少の雨でも耐えられるテントも用意されていて、会場によっては食材も準備してもらうことができるので人気のようです。ただ、仲間内でバーベキューを企画すると大きな問題になるのが会場からの帰りの足です。焼肉にアルコールがあれば一層おいしく楽しくなり戸外ではアルコールも進むということで、帰りの車を運転できるように飲まずに参加する人を確保するのが難しくなります。飲酒運転絶対禁止と宣言しながら大量にお酒を買い込むケースも見られます。これが会社などの主催する海辺や山間の会場を舞台にしたイベントになると問題も大きくなり、自家用車による参加を前提にした会場を設定しながら主催者がアルコール飲料を準備してこれを参加者に提供することから、送迎バスをチャーターしたり会場を駅近に設定したりと企画も知恵を巡らせています。奇妙なノンアルコール飲料が出回っているのが最近の不思議な傾向の一つで、乾杯のあと「マズー」と唸りながら最後まで酔っ払いに付き合う人も増えてきたのかもしれません。ただし、ノンアルコール飲料には二通りの製法があって、ビールなら本来のビールからアルコールを抜き去る従来からの方法とビールのような味を付けた清涼飲料ともいうべき新しい方法とに分かれ、従来の製法ではアルコール分が完全に抜けることはないそうです。味はアルコールが残留する従来製法が明らかに優っていて、そのため大量に飲むと体内に摂取するアルコール総量が多くなりそれなりに酔っ払うということです。イベント開催のため主催者サイドで無理な飲酒運転のアリバイ工作など考えず、ゴールデンウイークは浜風の撫でる初夏の陽射しの下で充実した時間を気持ちよく過ごしたいところです。

2012年5月2日