スモールトーク

駆け込み工事

 消費税率がアップするということで、いつまで経っても忘れられないのが住宅工事にかかる消費税の負担です。税率3%でも工事価格1,500万円に対して税額は45万円になります。この工事の支払いに住宅ローンを組むと、利率が6%の時代なので当初は年間90万円の金利負担になりました。毎月8万円の返済をすると1年で96万円ですので、元金の返済は6万円ほどにしかならず、消費税の上乗せ分45万円のために670万円を7年かけて支払ったような気がします。今は金利が下がっているのでこれほど極端ではありませんが、それでも工事価格1500万円ままとしてその8%なら120万円の税額が上乗せされることになり1年のうちに消費税分の支払いを終えることは難しいのではないかと思います。
 消費税については、ひと頃、申告による戻し税ということが言われていましたが、この頃は行政サイドの裁量による軽減税率の採用が前面に出ているようです。個人的な体験からすると戻し税なら自然に納得できますし、パソコンが当たり前になると手続きも簡略化できるように見えます。1年に一度だけ確定申告の時期にしかできない住宅取得控除をなくし、健康保険の高額療養費の戻しのようにその都度の還付申告でも対応できるなら、計算上の金利負担も軽減されることと考えられます。もしかしたら、医療費について軽減がなくなれば現行の医療費控除の仕組みより消費税還付の方が分かり易くなるかもしれません。
 そんなことを考えながらですが、税率がアップする直前にギリギリ何とか自宅の補修工事も着工してもらい、金利も少し低めに抑えてもらってローンを組むことができました。税額の控除を受けるほどの工事ではないので税制のメリットはなく、当面はローン返済に力を入れて支出削減ということになりそうです。消費税率アップが景気を抑制することをここで実感しています。

2014年4月1日