スモールトーク

NISAでFIRE


 日歩2銭…と聞いて、何のことか分からない人が多くなっているのかも知れません。これは金利のことで、貸金100円に対する1日あたりの利息を「銭(せん)」単位で表したものです。100円に対し1銭だと0.01%なので365日分だと1年あたり3.65%となり、2銭だと7.3%になります。こんな面倒なこと、ゼロ金利が当たり前の時代が長く続き、パソコンで金利計算が簡単に出来るようになり、日割りで金利を計算する必要もなくなったようです。実は、というか多分ですが、今も税金の滞納には7.3%(日歩2銭)の延滞金が加算され、これを遅延すると更に加算されて延滞税率が14.6%(日歩4銭)に引き上げられることになっている筈です。日歩で読み替えると2銭と4銭になり、分かり易い数字で、法定金利が3%とされゼロ金利に慣れた目には高過ぎる水準になります。ところが、NISAについてお聞きしたファイナンシャルプランナーの方の話では、利回りを考えるとき海外の預金だと6%が当たり前という線からのスタートでした。円安で物価が上がり最低賃金も引き上げられている今の時代、それを上回る資産運用の期待値としても考えるべき数値になります。NISAの制度的な特徴として、まず運用益が非課税であること、次に運用の自由度(流動性)が高いこと、そして小額からの運用が可能なこと、という3つのことが挙げられるそうです。難しい課題もあって、NISA自体が政府によって作られた制度であり信用し過ぎると裏切られる覚悟が要ること、いつまで積み立てを続けどのように止めるのかいわゆる出口戦略を考えるべきこと、NISAの資産構成が株式100%で運用されていて偏りが大きいこと、こんなことを分かっておくべきだとの指摘がありました。資産の運用や投資の原則として分散投資ということがあり、資産を株式と債券とコモディティに分けるべきこと、通貨も円だけドルだけに偏らずリスクを分散させること、またライフステージによりウエイトを変えることは基本的な手法として意識すべきことも指摘されました。実際の運用の目的が高齢期の生活費確保であるなら、その時までにいくら要るのか、どうやって収入を増やすのか、お金を何に使うのか、これを明確にして取り組むとFIRE(Financial Independence, Retire Early:経済的自立と早期リタイア)が見えてくるということです。FIREの実現には「資産収入+年金収入+退職金」を基盤に資産を失うことなく運用できればいいので、資産が減少しそうなら収入を得るため働いて資産を補充することも組み込んで、場合によっては資産の取り崩しも考えれば無理のない生活ができるという仕組みです。そのためには、定年など一定の時期にそれなりの運用収入を生むくらいの資産を形成する必要があります。そう考えると、年金や退職金を手にしても一定収入を得ながらセミリタイアというべき定年後再雇用でサイドFIRE的運用というのが無理のないスタイルのように見えてきました。現に多くの人が既に当然の如く実行しています。